1 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

第一章「ドカンの落書き」

寒い・・・。目が覚めた。
海パンに足ヒレ、それしか見につけていない。
公園のドカンの中。午前5時。
こんな所で寝るハメになるなんて・・・クソッ、最悪だ。
ハラが立つ・・・アイツ。あの家族。・・・全員だ!
2 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

−昨晩−

波平「それじゃ、家族会議を開こうか。サザエ、お前はどうしたいんだ?」
サザエ「私はもちろん王子と一緒になりたいわ」
マスオ「そ、そんな、待ってよ。何を言ってるんだよ。サザエ」
サザエ「本気よ。私、王子が好きなのよ」
カツオ「へへへ、姉さん、王子じゃなくてお金が、でしょ?」
サザエ「うっ、うるさいわよ!カツオ!!」
マスオ「ぼ、ぼくら、結婚してるじゃないか」
サザエ「だから別れてよ」
マスオ「なっ、なんでさ!?どうしちゃったんだよ!おかしいよサザエ!」
サザエ「おかしいですって?フン、バカじゃないのアナタ」
マスオ「え!?」
サザエ「王子は私にゾッコンなのよ?こんなオイシイ話を逃す方がおかしいわよ」
マスオ「そ、そんな・・・」
波平「ホントにそれで良いのか?サザエ」
フネ「そうよ。マスオさんは安月給だけど、ホントに良い人じゃない」
マスオ「お、お母さん・・・安月給って・・・」
3 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

サザエ「良い人?違うわ。お人好しなだけよ。遠慮ばっかりして・・・だから出世もできないのよ!!」
マスオ「サ、サザエ・・・きみ、そんな風にボクを・・・」
サザエ「もうウンザリだわ。私だってプラダのバッグとか持ち歩きたいの!!」
波平「サザエ、ワシは反対だ」
フネ「私もです。そんなバッグ持ったからって幸せになれるワケじゃないのよ」
マスオ「(ホッ・・・)」
ワカメ「私は幸せになれるわよ?友達にだって自慢できるし」
フネ「黙ってなさいワカメ!!」
波平「ゴホン。とにかく、そんなワガママは許さん。頭を冷やんだ。サザエ」
サザエ「私の味方になってくれないの?」
波平「当然だ。お前は間違ってる」
4 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

サザエ「あっそ。じゃあお父さんたちなんかもう知らない。他人よ」
波平「な、なに!?」
フネ「何てこと言うのサザエ!!」
サザエ「だってお父さんたち、私よりマスオさんの方につくんでしょ?」
マスオ「お、おい、お父さんたちはそういう事を言ってるんじゃないよ・・・」
波平「そうだ。何を言ってるんだサザエ」
カツオ「父さんたちバッカだなー。ボクは姉さんの味方だよ」
ワカメ「そうよ。マスオ兄さんの味方についたって、これから先、何も良い事ありゃしないわ」
フネ「コラ!あなたたち、いい加減にしなさい!」

6 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

マスオ「そんな!!!!」
波平「勘違いするな。マスオくん。私は自分の娘の幸せを願ってるだけだよ。親としてな」
フネ「そうよ。それにやっぱり女は好きな人と一緒にいるのが一番幸せだもの」
マスオ「ちょ、ちょっと・・・さっきと態度が・・・」
サザエ「決まりね。これで全員賛成と。」
マスオ「ちょ、ちょっと待って。まだタラちゃんがいるよ!」
サザエ「そんなの必要無いわよ。タラちゃんにこんな事わかるわけないわ」
波平「そうだ。それに子供に聞かせるような話しじゃない」
マスオ「僕はタラちゃんの父親です!とにかく話す権利はあると思います」
サザエ「仕方ないわね・・・じゃあ待っててよ。起こしてくるから」
マスオ「ダメだ!僕が行く。キミが行ったんだじゃ何を吹き込むかわからないからね」
サザエ「チッ!」
カツオ「あ、タラちゃん!?」
タラオ「どうしたんですかー?うるさくて眠れないですよー」
サザエ「ゴメンね。ちょっと話し合いをしてたのよ」
マスオ「タラちゃん、ママがね。パパを捨てて王子様の所へ行こうとしてるんだよ」
タラオ「王子様?」
7 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

サザエ「そうよ。ママね。王子様と結婚してお姫様になるの。しかもお金もたっぷり手に入るのよ」
タラオ「お金?」
マスオ「タラちゃん。ママが王子様の所に行っちゃったらパパと別れる事になっちゃうんだよ。そんなのイヤでしょ?」
タラオ「パパ、いなくなっちゃうんですか?」
サザエ「違うわ。王子様が新しいタラちゃんのパパになるのよ」
マスオ「そんなのイヤだろ?ね、タラちゃん?」
タラオ「・・・・・」
サザエ「正直に言っていいのよ。誰も怒ったりしないから」
タラオ「ボ、ボク・・・」
マスオ「な、なに?」
タラオ「お金欲しいです〜♪」
マスオ「タ、タラちゃん!!!?」
サザエ「フフフ、良い子ね。」
タラオ「リカちゃんが言ってました。お金の無い男には興味無いって」
カツオ「ははは、賢いね。タラちゃん、これでリカちゃんも振り向いてくるハズだよ」
タラオ「ヤッタです〜♪」
8 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

波平「さて、じゃあ完全に決まりという事だな」
フネ「マスオさん、今までありがとね。マスオさんも頑張って幸せになってね」
サザエ「フフフ、この人じゃ無理よ。せいぜい係長がやっとのホントさえない人なんだから」
カツオ「ははは、言えてる」
ワカメ「私、王子様に何買ってもらおーかなー??」
サザエ「ダメダメ、まず私が買ってもらわなくっちゃ!!」
カツオ「じゃあ2番目で良いから3DS買ってよー!!」
サザエ「はいはい。わかりました」
ワカメ「お兄ちゃんだけズルーイ!!」
タラオ「ボクにもフェラーリの三輪車買ってくださーい!!」
波平「サザエ、ワシたちの老後の事も忘れないでくれよ」
フネ「そうよ。私たち、それが一番心配なんだから」
サザエ「わかってるわよ、大丈夫。安心して」
マスオ「最低だ・・・コイツラ」
サザエ「ん!?、何か言ったマスオさん」
マスオ「お望み通り出てってやるって言ったんだよ!!お、覚えてやがれ!!!」
9 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:Dz/KkuAmd.net

読んでるよ
10 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:OkSpQsSDd.net

がんばるんや
11 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:kLFM7hpMp.net

見ているぞ
12 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

サザエ「待ってよ」
マスオ「な、ナンダヨ。こんちくしょー!!」
サザエ「その服。脱いでってよ」
マスオ「え!?」
サザエ「私が買ってあげたやつじゃない。ユニクロの一番安いやつだけど」
マスオ「こ、これはボクのもんだ!!」
サザエ「ダメよ。私が買ったんだから私のもの。早く脱いで」
マスオ「王子と結婚するんだからこんな安い服もういらないだろ!!」
サザエ「ええ、いらないわよ。でもダメ。仕立て直してそれはタマに着せてあげるんだから」
マスオ「な、なんだっって!!?ネコのためにかよ!!」
サザエ「早くして。ほら、その代わりさっきあげた足ヒレと、唯一あなたが買った海パンをあげるから」
13 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

−再び公園−

思い出すだけでハラが煮えくり返る・・・
許せない・・・あの家族。
クソッ、バカにされたまま黙ってられるか。
今はこんなドカンの中に隠れてはいるが、見てろよ・・・、ん!?
「ジャイアンとスネオめ・・・あの道具を借りてやっつけてやる!!」
・・・なんだこれは。イジめられっ子のラクガキか。
な、情けない。俺はこんな子供と一緒なのか。
チクショウ、復讐するんだ。
俺はさえない男じゃない。
それをアイツラに思い知らせてやる。
とりあえず出ていく時とっさに海パンの中に携帯電話を忍ばせたのは良かった。
これでノリスケに電話を。
こんなカッコじゃ出歩けないからな。まず洋服がいる。
それともう一つ。
このイジめられっ子じゃ無いが、俺も復讐には道具がいる。アレだ。
こないだノリスケが裏ルートから入手したと言って自慢していたもの。

拳銃だ。
14 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

俺はノリスケの携帯に電話をかけた。
3回ほどコールが鳴ってノリスケが出た。
ノリスケ「もしもし・・・マスオさん?」
どこかノリスケの様子がおかしいような気がしたが、俺は構わず用件を話した。
マスオ「ああ、そうだよ。あのさ、いきなりで悪いんだけど
     こないだお前、拳銃を手に入れたとか言ってたよな?」
ノリスケ「・・・・・」
マスオ「悪いけど、ちょっと貸してくれないかな?」
ノリスケ「・・・え?」
マスオ「いや、面倒な事を起こすつもりは無いんだ」
ノリスケ「え、いや、マスオさん、何を言ってるんだかわからないんだけど?」
マスオ「何を言ってるって、聞こえなかったのか?拳銃だよ。それを貸して欲しいんだ」
ノリスケ「・・・拳銃って何の話しさ?」
15 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

マスオ「と、とぼけてるのか?ノリスケ、俺はしっかりお前から聞いたんだぞ」
ノリスケ「いや、ホ、ホントにそんな事知らないよ・・・」
マスオ「どういう事なんだノリスケ?」
ノリスケ「ヤ、ヤダなぁ。マスオさん。ひょっとしてボクが酒に酔った拍子で言った
     冗談かなんかを信じちゃってるんじゃないの?」
マスオ「ノリスケ・・・」
コイツは俺に拳銃を手に入れたと話した。
場所は確かに飲み屋だったが、それはまだ酒を飲む前の事だ。
ビールを注文をしてすぐ、自慢したくて仕方がないかのように
俺に言ったのを覚えている。
(人の良い俺なら、誰にもバラさないと思ったんだろう・・・)
それに普通のやつだったら俺も冗談だと思ったろう。
だがノリスケは仕事柄顔が広いし、裏の業界とも繋がっているかもしれない。
ヤツなら拳銃を手に入れたとしてもそんなに驚く事じゃない。
16 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

コイツはトボけてるだけだ。間違いなく。
とすると、答えはすぐにわかった。
サザエだ。
失敗だった。昨日のウチに電話しておくべきだった。
俺がノリスケに助けを求めるなどという事は容易に予測できる事だ。
昨日ノンキにドカンで寝てしまったのを今更ながら悔やんだ。
クソッ、どうする・・・
ノリスケ「・・・マスオさん?」
マスオ「な、何だ?」
ノリスケ「悪いんだけど、もう電話してこないでくれるかな?」
・・・サザエ。
結婚してもう随分経つが、こんな事が出来るやつだとは思わなかったな。
まぁ、良い。とにかく拳銃は手に入れる。でも電話じゃ無理だ。
直接ノリスケの家に行っておどしてでも手に入れよう。
大丈夫。ノリスケはサザエに俺から電話があった事は話しても、
拳銃の事までは話さない。
口の軽いサザエなんかに話したら、それこそ警察に拳銃持ってますよって
言ってるようなもんだからな。
マスオ「ノリスケ、いくらもらうつもりなんだ?」
ノリスケ「・・・な、何の話しさ?」
マスオ「いや、何でもない」
俺は電話を切った。
17 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

6時か。

さて、ノリスケの家に行くとしてもこんなカッコじゃ無理だからな。
洋服を手に入れよう。
次に頼るとしたら、アナゴだ。
いや、よく考えたら次っていうか最後だ。
今まで気づかなかったが、俺って知り合い少なかったんだな・・・
俺はアナゴの携帯の番号を押した。
サザエはアナゴの番号は知らないハズだから、
コイツまで買われている事は無いだろう。
アナゴ「はい、アナゴです」
マスオ「マスオだ」
アナゴ「おぅ、マスオくんか。どうした?」
マスオ「ちょっと事情があってね、すまないがウチの近所にある公園まで
    洋服を持って来てくれないかな?」
アナゴ「よ、洋服?何かあったのかい?マスオくん」
マスオ「いや、たいした事じゃない。ただ洋服を持ってきて欲しいだけだ。今すぐ」
アナゴ「・・・別に洋服を用意するのは良いんだけど、今すぐは無理だな」
18 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

マスオ「何故だ?」
アナゴ「ははは、今日ディズニーランドに行くって息子と約束しちまってね。
     まぁ、たまには俺も家族サービスってやつをしようかと思ってさ」
マスオ「そうか。でもキャンセルしろ。それより服だ」
アナゴ「は?マスオくん、何を言ってるんだよ。それはさっき無理だって言っただろう」
マスオ「無理とかそんな事はどうでも良いんだ。早く持って来てくれ」
アナゴ「・・・・・」
マスオ「どうした?」
アナゴ「・・・すまないけど、準備があるからもう切るよ」
マスオ「ま、待て!!」
アナゴ「何だってんだよマスオくん!?いつもと様子が全然違うじゃないか・・・」
マスオ「そんな事はどうでも良いんだよ!!とにかく今すぐ服を持ってきてくれ!!」
アナゴ「ダメだ。じゃあ明日にでもこっちから電話するよ。それじゃ」
19 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

マスオ「お、おい・・・アレをバラしても良いのか?」
アナゴ「・・・・・は?」
マスオ「俺は知ってるんだぞ?お前が会社からチョロまかしてる金のことだ」
アナゴ「バ、バカな・・・俺はチョロまかしてなんか無い・・・」
マスオ「そうか。じゃあ会社にバラしても平気だな?」
アナゴ「ま、待ってくれ。・・・ど、どうしてわかったんだ。経理のヤツらは何も気づかなかったのに・・・
    接待となってたハズだ・・・いや、まさかマスオくんも新宿のあの店へ行ったのか?」
マスオ「・・・・・行ってない。ある人から聞いたんだ」
アナゴ「新宿のあの店といったら・・・淳子ママか?
     おいおい、一人であれだけボトル入れてやったんだぞ!?」
マスオ「い、いや、淳子ママじゃ無い」
アナゴ「わかった!じゃあ池袋のあっちの店か!!
     清子ママだろ?そ、そういや口の軽そうな女だった・・・クッソ−!!」
20 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

マスオ「いや、清子ママでも無い」
アナゴ「え!?じゃあいったいドコのママなんだ・・・?
     六本木か?渋谷か?五反田か?錦糸町か?いや、都内か?それとも出張先の地方か?」
マスオ「さぁ、ドコのママかな・・・」
アナゴ「クソー!!いっぱい行き過ぎて、全然わかんねぇ!!」
マスオ「お前が会社の金で豪遊したのがいけないんだ。さぁ、どうするんだ?今すぐ服を持ってくるのか?」
アナゴ「うっ、わ、わかったよ・・・その代わり会社には・・・」
マスオ「ああ、約束する」
アナゴ「・・・あ、ありがとう。じゃあ今すぐ持っていくよ。待っててくれ」
マスオ「あ、そうだ。金も少し頼むよ。俺、今無一文なんだ」
アナゴ「マ、マスオくん・・・」
マスオ「ダメか?ダメなら良いんだ。あ、じゃあ奥さんを出してくれるかな?久しぶりに挨拶がしたい」
アナゴ「挨拶?フ、フザけるな!!・・・カ、カミさんにバラす気だろ!?」
マスオ「バラす?何をだ?アナゴくん」
アナゴ「クッ・・・わかったよ。で、いくら欲しいんだ?」
マスオ「いや、いくら用意できるんだ?」
アナゴ「いくらって・・・サイフの中にあるだけで・・・5、6万かな・・・」
マスオ「そうか。もう良い。じゃあな」
21 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:MBtb2R260.net

アナゴ「か、勘弁してくれよ!マスオくん!!わ、わかった20万だ!!な、何とか用意する!!
    へへへ、知ってるんだよ。カミさんのヘソクリの場所をな。だから会社には・・・頼むよ!!」
マスオ「わかった。じゃあ25万だ。すぐ来いよ」
アナゴ「に、25万って!?マ、マスオくん!!!!!!」
俺は電話を切った。
アナゴがバカで助かった。
俺はアイツが会社の金を使って豪遊していたなんて全く知らなかった。
俺が知ってる事なんてアイツが交通費をもらってるくせに
自転車通勤してる事くらいだった。
アイツ、自分でベラベラとしゃべってただけだ。
あの重たそうなクチビル、意外と軽いんだな・・・。
俺はアナゴがやってくるまでもう少し眠る事にした。
22 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/04(日)
ID:Dz/KkuAmd.net

マスオさんの性格が……